腰 Waist

パワフルな動きを生み出し、バランスを制御するカラダの中心部、腰。

カラダを曲げる、反る、ねじるといった動きを担う腰は、5つの骨が積み重なった腰椎と骨盤から構成されています。
腰は上半身を支えると同時に、下半身から伝わる衝撃を受け止める役割を持ち、特にスポーツ時には大きな負担がかかりやすい部位といえます。

Anatomy of Waist - 腰の機能と解剖

腰の機能と解剖 腰の機能と解剖

Sports Injury of Waist - 腰のスポーツ傷害

Q&A - 過去に寄せられたご質問への鉄人の回答

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腰に関するQ&A

腰痛の症状がみられるようになりました・・・

私は現在バスケットボール部に所属しているのですが、高校に入学したときから腰痛の症状がみられるようになりました。整形外科にてレントゲンを撮った結果、何も異常がないと診断されました。一時、腰痛の症状はみられなくなったのですが、今年にはいって再度腰痛の症状があらわれ、以前と比べ程度も大きく、とても辛いです。再度レントゲンを撮ったのですが、異常はありませんでした。今は鍼による電気治療とマッサージを主に受けています。おかげで少しは楽になりましたが、まだ完全には治っていません。そこで、治療以外でも自分でできる腰痛に効果的な対処法を教えてください。
(17才、男性)

レントゲンで問題ないということであれば、筋・筋膜性腰痛や疲労性腰痛であると思われます。この場合のコンディショニングは、股関節周囲の柔軟性の向上や体幹筋の強化が柱になります。詳細は、「鉄人」ホームページの「筋・筋膜性腰痛」(トレーナー編)をご覧下さい。ポイントをあげると、バスケットボールをされているとのことなので、股関節屈筋群のストレッチが重要です。股関節屈筋群は、ジャンプやプレー中の低い姿勢を保つことにより筋疲労がおきやすい部位です。筋疲労がおきると筋の短縮がおこり腰痛の原因となります。プレー前後以外にも、日常からストレッチをおこなってください。
また、プレー中は腰部サポーターを着用することも有効です。しかし、体幹の筋力強化は並行して必ず行ってください。サポーターだけに頼るのは禁物です。


サポーターに関しては、腰部の支持性が高くなるほど、動きには制限がかかることになりますので、症状に合ったものを選ぶことが重要です。サポーターに関しては、ザムスト「ZW-5」が良いと思います。腰部の支持力としては中程度のもので、支持力と動きやすさのバランスを重視したサポーターになります。詳しくはザムストのホームページを参考にして下さい。
(スポーツの鉄人;高橋 仁)

腰椎分離症になってしまい困っています・・・

僕は野球部3年の副将で、もうすぐ中体連があります。打順は、4番、3番を任されていますが、腰椎分離症になってしまい困っています。今は練習を休んでいますが、監督からは少しでも早い復帰を望まれています。このホームページでは、6ヶ月~12ヶ月となっていましたが、中体連の期間だけでも、参加はダメなのですか?
(14才、男性)

腰椎分離症とのことですが、将来の事を考えると、ホームページにあるように治療に専念したほうが良いかと思います。


3番、4番を任されているということでしたら、高校へ行っても、レギュラーを取り、活躍できる実力を持っているのではないでしょうか?
今のあなたに将来のことを説明してもなかなか理解してもらえないかもしれませんが、私としてはできるだけ長い時間、スポーツを楽しんでもらいたいと思います。野球の一番のメインはプロ野球、次の人気は高校野球。高校野球で活躍できるように、今のうちに身体のメンテナンスをしておいたほうがよいと思います。
再度、受診している医師とも相談してみてください。
(スポーツの鉄人;中島 靖弘)

練習後、腰がかなり痛むようです・・・

高校1年の息子ですが 小学3年から野球をやっています。たまに腰の痛みを感じる事があったようですが、すぐに治るらしく病院には行っていません。でも肘は一度壊して病院に通い、一応完治しております。最近になって練習後、腰がかなり痛むようです。小学1年の時、無菌性髄膜炎で10日間入院し、3度髄液を抜きました。もしかしてその事が何か関係しているのでしょうか、是非意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いします。
(45才、男性)

もしも髄膜炎の症状が出ているのであれば、すぐに病院に行って下さいね。しかし、一般的に考えると、関係がないように思いますよ。その時の処置で大きな瘢痕組織などが残っているようなら関連性があるかも知れませんが・・・。


腰痛はさまざまな原因で起きることがありますから、動けないほど痛くて、集中力もなくなるほどでしたら、やはり早目に整形外科で受診して下さい。最近の医療では、骨だけでなく軟部組織の状態も画像診断で詳しく調べることができます。ヘルニアなどがないことを確認してから、練習した方が精神的にも安心できると思います!

高校1年生の腰痛ということであれば、何よりも生活の変化、練習量の増大、要求される身体活動能力のアップ、更にはさまざまなストレスがかかって腰痛になっても決して不思議ではないように思います。そうした環境の変化には、どうしても順応するまでに時間がかかり、1年生の夏休みぐらいまでに人によっては腰痛、また人によってはシンスプリントや膝、足の裏などに痛みや不具合が出ます。

身体が、そのレベルアップについて行けるようになるまでは、日々のアフターケアが大事です。今回の腰痛が治っても、毎日の練習の後に、しっかりとストレッチやアイシング、必要な時には選手同士ででもマッサージをすること。更に栄養のバランスを考えた食事を摂り、夜更かしなどをしないで健康的な生活を送ることが、腰痛の再発予防には理想的です。

低い姿勢で長い時間構えていたりすると、大腿部の前の筋肉が疲れきってしまい腰痛の原因になることもあります。体が硬い人は特にその傾向が強いようです。もちろん柔らかい人でも、大腿部の過労は腰痛の原因になり得ますから、しっかりストレッチをし、必要に応じてアイシングもして下さいね。酷使している分だけ労わる気持ちが大事だと言うことをご本人にもお伝え下さいね。
(スポーツの鉄人;岩崎 由純)

ぎっくり腰は2種類ある!?

たまに「ぎっくり腰」を起こします。直後の対処方法と予防方法などを教えてください。鍼治療などは有効なのでしょうか。

ぎっくり腰と呼ばれる急性腰痛は、椎間関節性腰痛と筋・筋膜性腰痛との2つのパターンに分けることができます。


椎間関節性腰痛

腰骨は椎骨という骨が連結されてできています(ダルマおとしでダルマが重なっている様子)。
椎間関節とは上下の椎骨の連結部に当たります。椎間関節性腰痛は、椎間関節を包んでいる袋(関節包)が、引き伸ばされたり、断裂したりすることによって起こります。「腰の捻挫」と考えてください。


筋・筋膜性腰痛

腰背部の筋は、広背筋・僧帽筋などの浅層筋と脊柱起立筋に代表される深層筋に分けられます。
筋・筋膜性腰痛に関係するのはこのうちの深層筋です。深層筋の筋や筋膜が、引き伸ばされたり断裂したりすることによって、筋・筋膜性腰痛が起こります。これは「腰の肉離れ」と考えてください。


原因

どちらも重量物を挙上したり、急激に身体を動かしたりしたことが直接の原因となります。しかし、腰周辺の筋の柔軟性が低下していた、疲労が蓄積していた、ということが、もともとの原因としてあるようです。

対処方法

ぎっくり腰に見舞われても、あわてずに楽な姿勢で安静にしていることです。そのほうがドタバタと病院に行くよりも、早く回復することが多いようです。まずは安静にして患部をアイシングします。安静姿勢とは、横に向いて腰を丸めるようにする、もしくは仰向けに寝て膝下に枕などを入れて両膝を立てるという姿勢です。やりやすいほうで安静姿勢をとるとよいでしょう(この姿勢は慢性腰痛の人にも有効です)。その後2~3日して痛みが軽くなったら(動けるようになったら)、病院に行きましょう。



予防のポイント

ぎっくり腰は下に置いてある物を持ち上げるときによく起こります。腰だけを曲げて物を持ち上げようとすると腰に大きな負担がかかるので、しゃがんで脚の力を使って持ち上げるようにします。スポーツ選手の場合は、ダンベルなどを持ち上げるときに同様の注意をする必要があります。
また、腰部や股関節の柔軟性を保つことも重要です。バッティング動作などで「腰を回す」という表現をしますが、実際に動かしているのは主に、股関節です。したがって股関節の柔軟性が低下すると腰に負担がかかり、それがぎっくり腰の原因となるからです。


鍼治療について

鍼治療は患部の血行を促進したり、痛みを和らげたりするので有効です。しかし、針治療が適さない場合もあるので、専門医の診察を受ける必要があります。


予防のためのストレッチング

ぎっくり腰に限らず、腰痛ではハムストリングや臀筋、大腿四頭筋、腸腰筋など股関節の屈曲・伸展にかかわる筋肉や、背中(肩甲骨周辺)の筋肉の柔軟性が関与しています。腰に痛みが出やすい人は、それらを特に入念にストレッチすることをお勧めします(「月刊コーチングクリニック」2000年11月号p.17~20参照)。トレーニング前後、就寝前、入浴後などにするとよいでしょう。行うときには、ただいつもの種目をこなすのではなく、柔軟性が筋の調子によって変化することを確認しながらやりましょう。「今日は少し硬いな」「今日は疲れているな」と感じたら、少し方向や強さ、時間などを変えていつもより入念に行います。疲労感、柔軟性の硬さを感じたらサポーターを利用するなど、腰の保護に努めましょう。


予防のためのトレーニング

体幹の筋力向上も、予防のためには非常に重要です。腰部の柔軟性が低い人は、上体起こしのトレーニング(「月刊コーチングクリニック」2000年11月号p.10図6参照)で上体を起した状態から元へ戻す際に、椎骨を1つずつ床につけてゆくようにして、背中を丸めてゆっくりと行ってください。
「月刊コーチングクリニック」2000年11月号p.10図6にある「水平面で上体起こし」を、負荷をかけて行うことも有効です。
そのほか、バランスボールを利用したトレーニングなども取り入れて、体幹のスタビリティやモビリティを向上させると同時に、筋力強化を行ってみましょう(「月刊コーチングクリニック」1996年10月号~1997年3月号に連載)。なお、トレーニングのときにも、不安定さを感じる、疲労感がある、柔軟性の低下がみられる、受傷直後で痛みを感じるという場合には、サポーターなどを利用してみましょう。


日ごろのチェック

毎日の体調、特に柔軟性や疲労感などをチェックして、それに対して的確に対処していけば、受傷、再受傷する確率を減らすことは可能です。